こんにちは。アメリカで博士課程をやっている古田と申します。今回はアメリカ博士課程の志
望校の決め方をお話します。
目次
なぜアメリカで博士をやりたいのか
まず初めに、「なぜアメリカで博士をやりたいのか」自分に問うことから始めてみましょう。
例えば「肺がんの薬物治療法の開発に関わりたい」など、具体的に決まっている人はこの先志
望校を決めるのも簡単です。もっと大雑把に「バイオロジーをやりたい」「人工知能をやりた
い」くらいだと少し志望校を探すのが大変かもしれませんが、それでも良いと思います。アメ
リカの博士課程では、初めの2年でいろいろな授業やラボローテーションを行うので、その過程
で具体的にやりたいことを見つけることができるかもしれないからです。
一方「なんとなくアメリカ行きたい」くらいの方は、志望校を探す以前に、あまり博士課程お
勧めはしません。博士号を取るのにも時間がかかるし、そこまで安易な道のりでもないかなと
思います。
実際の志望校の探し方
次に実際の志望校の探し方です。優先順位の高い順番に話します。
➀自身がコネクションのある大学院
ご自身が留学などで所属していた大学院、もしくは共同研究などで強いコネクションのある大
学院がまずはアプライ第一候補です。なぜかというと、シンプルにこの枠にある大学院が最も
受かりやすいからです。また大学院の雰囲気もある程度つかめることが多いので良いです。そ
もそもアメリカの博士課程はそう簡単に受かるもでもないので、大本命ではなくてもアプライ
することを強くお勧めします。
➁有名ではないけど誰かに教えてもらったオススメ大学院
現地の人間とかじゃないと知らない良い大学院は多々あります。有名でないがゆえに競争倍率
は低くなると思うので比較的受かりやすいかなと思います。今ではインターネット上で現地の
日本人ともコミュニケーションをとれると思いますし、積極的にそういった人とコンタクトを
とって「穴場」の大学院を教えてもらいましょう。当サイトでもそのような相談を受け付けて
います。
➂興味のある分野ランキング上位
世界ランキングは必ずしも自分にとって良い大学の指標にはなりません。しかしながらランキ
ングの高い大学は良い教育機会や研究機会を与えてくれる「傾向」にあることは間違いないと
思うので、単純に目的分野の世界ランキングをインターネットで調べて、上位からあたってい
くという手法はあながち間違いではないと思います。それにアメリカで博士課程をやれる大学
院は山ほどあります。なのである程度優先順位を決めてざっくり決めていく必要がどうしても
出てくることを理解してください。
ランキングを使う手法
➀➁の手法は良いのですが、結局のところランキングを使う手法が誰もやる一番王道ではない
かと思います。実際どう使うか、私自身は以下のようにやりました。
まず私は「脳神経の再生医療をやりたい」とある程度具体的にやりたいことを決めていました
。なので「Neuroscience college ranking」「regenerative therapy college ranking」とまずは
Googleで検索をしました。
そうするとランキング表が出てきます。まずはリストされている大学をExcelに書き写しました
。私の場合大体1~100位くらいまで書き写しました(どのレベルの大学院にいくかで数は異なり
ます)。あと興味のある大学はこの時TOEFLスコアやGREスコアがどれくらい必要かどうかも
、大学院入試要項をみて書いていました。
私は具体的にやりたいことが決まっていたので、その次は各大学のHPに行き、所属する
Facultyで興味のある研究をしている研究室を片っ端から探しました。この作業はとっても大変
ですが、結局のところこうするしかないんですよね。
そうして自分の中で行きたい大学の優先順位ができてきます。各大学の横に優先順位と、なぜ
その優先順位にしたのか書きました。
そうして最終的にアプライする大学を決めるに至りました。
膨大な数の大学院をチェックするのでExcelに情報をまとめることをお勧めします。
この手法の欠点は、ランキングの高い大学が優先的にリストアップされるので、競争倍率が必
然的に高くなることです。なので500~600位の大学を狙うなど、ご自身の状況によって他ター
ゲットとする大学院層を変えることもありだと思います。
ちなみに私の場合ベイラー医科大学に学部自体留学していたことがあったので、この大学院は
カタいと思っていました。なのでベイラー医科大学のneuroscienceランキング49位を基準に、
そのランキング周辺の大学1~100位の大学の中から大学院を探しました。
今回はこれで以上になります。